さかつう鉄道模型店
HOスケールプラ製アメリカ形客車

プロトタイプ・データベース-2

(絶版メーカー編)

(HO-Scale Passenger Car)

(Prototype Database-2)

(Out of Production Items)

 このページはとかく『なんちゃって』の多いアメリカ形プラ客車のベースになった
車輛を調べる資料としてお使いください。
 なお最初から『○×用』として製品化されている車輛については割愛させて
いただきます。また使用している製品写真は必ずしもベース車に忠実ではありません。

 なお現在は仮アップ状態のため折を見て記事、メーカー等を追加していきます。
*一部写真の不要部分ををトリミング及び追加しました。(2016-04-14追記)
*元写真がgif仕様でガタガタだったのをjpg仕様に変更致しました。
(2019-11-11再追記)
イースタン・カー・ワークス
(Eastern Car Works)
 未塗装プラキットメーカーでしたが部品の付いているランナー(=枝)が
途中で切れているため金型冷却時の収縮がモロに部品に来るため
ヘナヘナなキットで、それを修正するだけでもかなりの苦労を強いられ
ました。
 とはいえ、バックマン/スペクトラムでP-70系をやるまでは唯一のプラ製
ペンシー旧型客車だったのとバックマンでは製品化しなかった広窓改造車
や丸屋根車が含まれていたので重宝しました。
 もとはE&C社という会社だったようで、その時期には塗装済みキットも
あったようです。
旧型客車(Heavyweight Cars)
HW Coach class P-70
PRR
*ペンシーの標準的旧型座席車です。
HW Coach class P-70FBR
PRR
*ペンシーの標準的旧型座席車、その丸屋根改造車です。
HW Coach class P-70FAR
PRR
*ペンシーの標準的旧型座席車、その広窓化改造車です。
屋根は二重屋根のままですが実車には丸屋根化改造された
車輛もあります。
HW Business Car class Z-74
PRR
*ペンシーの標準的旧型ビジネスカーです。車輛によって
旧型2軸、旧型3軸、新型2軸と台車が異なりました。
流線形客車(Smoothside Cars)
85ft RPO-Baggage Car
NYC RPO-Baggage Car for 1938 "20th century Ltd."
*実車は3軸台車ですが製品は他車同様、GSCの
2軸台車です。
MTHから同形車が発売になってしまいました。
85ft Coach
NYC 56-Seat Coach(PS、ACF)
85ft Diner
NYC "20th Century Ltd."
85ft Dormitory-Lounge Car
NYC "20th Century Ltd."
85ft 4-4-2 Sleeper
*ごく一般的な4-4-2寝台車です。
85ft 6-6-4 Sleeper
*ごく一般的な6-6-4寝台車です。
*Sorry, No Photo
85ft 7-4-3-1 Sleeper
GN 7-4-3-1 Sleeper for "Empire Builder"
*ウォルサーズから同形車が発売になってしまった形式
です。ニューメキシコ州プエブロ駅まで足を伸ばしているので
実はAT&SFの車輛と並んでいても何らおかしくありません。
というかモーニング・サンのSanta Fe in Color vol.2に
AT&SFのFユニットと一緒に収まっている写真が掲載されて
います。
*Sorry, No Photo
85ft Observation Car
NYC Sleeper-Observation Car
for 1938 "20th Century Ltd."
*初代流線形20世紀号用の展望車『~Island』
シリーズです。台車が異なります。
コルゲートサイド客車(Corrugateside Cars)
85ft Baggage-Lounge Car
*ニューヘブン向けの荷物・ラウンジ合造車です。
85ft Coach
*これも上記と同様です。
*Sorry, No Photo
85ft Osgood-Bradley 84-Seat Commuter Coach
*いまやラピッド・トレインズが製品化しましたが当時は唯一でした。
85ft Budd 56-Seat Coach for NYC, Built 1941
*6-6-4 Sleeperに掲載のカタログ写真の中段。
85ft 4-4-2 Sleeper
AT&SF Pre-War 4-4-2 Sleeper for 1938 "Chief"
*ウォルサーズから同形車が発売になってしまった形式です。
*6-6-4 Sleeperに掲載のカタログ写真の最上段。
85ft 6-6-4 Sleeper
*実はプロトタイプは存在しません。というか実際にはAT&SFの
Valley-Seriesなのですが、実車は戦時設計のためコルゲート板
を付けずに竣工したためいわば『幻の6-6-4』なのです。
*カタログ写真の上から2段目。
インターナショナル・ホビー・コープ
(International Hobby Corp.)
 長い間リバロッシにOEM生産させていましたがリバロッシグループが
倒産した際、縁が切れたようで代わりに2000年頃に新金型にて一挙
24車種を発表しましたが出来は『リバロッシに毛が生えた程度』で、
お世辞にも良いとは言えませんでしたが旧プロト2000ノEユニット
ディーゼル機をなぞったかのようなラインナップもあり、また、とにかく
『一々塗装したりディカ-ルを貼ったりする必要が無い』というのが唯一の
強みでした。

 2008~2009年頃に下請けのメハノ(スロベニア)が廃業したため連鎖
消滅。現在では一部の業者が在庫残りをe-bayで定価販売していますが
いつまで在庫が続くのか…。
 なお車体はメハノの中国工場、室内装置キットはヘルヤン製だったようです。
これ用の室内装置キット(特に旧型車用)が今e-bayでとんでもない金額で
取引されています…。

 2011年3月中旬に『IHC Hobby Texas』として新規サイトが立ち上がりました。
(旧IHCサイトも一部変更の上で復活。)もしかして供給が再開されるのかも?
と思ったらIHCの在庫残りを売っているようです。HW RPOの室内キットも販売
していますが水濡れ品(数個まとめて注文すると箱が貼り付いた状態で届きます)
である事からIHCは『倉庫か本社が火災に見舞われたことが原因での廃業』では
ないかと推測しています。
*その件でテキサス州へ移転した可能性が大です。

*窓周りのバリが酷いのでヤスリ掛けすることをお勧めします。
旧型客車(Heavyweight Cars)
72ft HW Baggage Car
*後述のリバロッシ同様、B&Oらしいですが…。比較的
癖の無い形状なので他鉄道の塗装でも違和感なく使えます。
72ft HW RPO Car
*これも荷物車同様B&Oという意見と旧客編成の
GNエンパイヤー・ビルダーの写真でもこんなの見た
記憶があります。こちらも比較的癖の無い形状なので
他鉄道の塗装でも違和感なく使えます。
80ft HW Combine
ベース車:AT&SF Rider Car class 2602-2608
*リバロッシ製品同様、サンタフェが荷物列車用に使用
していたスタッフ休憩室車がベースです。元Baggage-
Library-Buffet Lounge Car class 1342-1349で
転用される際に大幅に窓埋め、荷物ドア大型化を行い
ました。
 なお座席部の窓形状ですが製品は大きな一枚窓ですが
実車は車輛によって元の中桟あり(例:2606, 2608)と
上部窓を埋めた車輛(例:2603)の2種あります。
 余談ですがこれ用の室内装置キットはタネ車の室内
装置を模しているので本来は旧リバロッシ製を入れるのが
正しいかもしれません。
(実車が3輛現存しているようなので実際に現地で確かめる
事は可能です。)
80ft HW Coach
ベース車:Great Northern(GN) Coach class 950-966
*GNがカスケーディアン号などに使用していた旧型座席車
です。窓位置が他鉄道の座席車よりも若干高い位置に
あるのが特徴です。
80ft HW Diner
ベース車:Baltimore & Ohio(B&O) Diner
*ダイニング部窓左右の細い窓が特徴的なこの車輛は
B&Oがプルマンに製造させた車輛です。今は亡きクラトビル
・パブリケーションズ刊『Steam, Steel & Limiteds』に実車
写真が掲載されています。
B&O以外の塗装の場合、ダイニング部窓を大窓1枚に加工
してしまうと比較的癖のないタイプに見えます。
私の個人所有分はB&O以外、その加工を行いました。
80ft HW 12-1 Sleeper
Pullman Plan #3410B, No Air Conditioning Duct
*後述のリバロッシ同様です。
80ft HW 8-1-2 Sleeper
Pullman Plan #, No Air Conditioning Duct
*後述の展望車もそうですが、どこでどう間違ったのか
窓位置が低いです。
80ft HW Observation Car
Pullman 3-2 Sleeper-Lounge-Observation Car
*前述の8-1-2同様、窓位置が低いです。おそらく後述する
リバロッシの展望車につられたためかと思います。
なおウォルサーズも同形式を発売しておりますがエアコンダクトの
パターンが若干異なり、こちらはダクト裾に若干段が付いたタイプ
ですので調査すれば使用された列車名を特定出来るはずです。
85フィート流線形客車
(85ft Smoothside/Corrugateside Streamliners)
 このシリーズ、大胆なことに『コルゲートサイドの図面からコルゲーションを取ってスムースサイド車体を
作る』という設計を行っていたのでスムースサイドについては解説を割愛します。
 ちなみにコルゲートサイドのベース車はSR×5、AT&SF×3です。
85ft CS/SS Baggage Car
ベース車:SR Baggage Car class 1750-1751
*ワシントンD.C.とメンフィスを結んだテネシーアン号、その1941年
編成に使用された荷物車です。85フィートでドア片側3枚という
特殊形状を持っています。
85ft CS/SS RPO Car
ベース車:SR Baggage-Mail class 1700-1701
*これも同じくテネシーアン号の郵便・荷物車ですがスムースサイド
仕様の方は、比較的似た形状の車輛が他鉄道にも存在したので
それほど違和感なく使えます。
85ft CS/SS Combine
ベース車:SR Baggage-Dormitory-Coach class 700-705
*またまた出てきた曰くありげな車輛。荷物・スタッフ寝台・座席車
を選定したのは当時としては賞賛に値しますが、この車輛もなにを
隠そう『偽装隔離座席車』です。この車輛はテネシーアン号以外に
サザナー号にも使用されています。
 時代上、首都と南部を結ぶだけあって隔離車は必要。かといって
模型で隔離座席車(この車輛の次に連結されていました)を作れば
バレた場合、人権団体から反発を食らうのは筆致。
 ということでプラ製品初の流線形合造車を作ったものの、その実、
この車輛は実物では黒人専用車。うまい言い逃れです。
85ft CS/SS Coach
ベース車:SR 56-seat Coach class 800-814
*上記に連結する座席車。これもサザナー号と兼用ですが
車番と共にカーネームが付いていて、それは沿線の地名になって
いました。PRRも併結用に銀車体で1輛作っています。
 なおこれ用に別売されていた室内装置キットは後述のリバロッシ
のコルゲートサイド・コーチにほぼ転用出来ます。これを知ったときは
驚きました。
85ft CS/SS Vista-Dome Car
ベース車:AT&SF Dome-Lounge Car Class 500-505
*コンコーの製品同様、スーパー・チーフ号のドームカーです。
これが選定された理由としてはコルゲーションを無くすとB&O、
MoPacなどにいたドームカーに似てくるためかと思います。
 またプルマンのデモンストレーション編成だったトレイン・オブ・
トゥモローもこの形状に近いです。
85ft CS/SS Diner
ベース車:SR 48-Seat Diner class 3300-3304
*これもテネシーアン、サザナー共用車です。
85ft CS/SS Sleeper
ベース車24-1 Duplex-Sleeper(PS)
*サンタフェがプルマンに発注したインディアン・シリーズです。『1』
の部分はプルマン社から派遣されたポーター用スペースです。
 この車輛は1960年代に大改造されて11ベッドルーム寝台車に
生まれ変わりました。
85ft CS/SS Observation Car
ベース車:4-1 Sleeper Observation "Vista Club"(ACF)
*戦後、サンタフェがスーパー・チーフ号の車輛を置き換えた際、
6輛必要となる展望車を不思議な方法で調達しました。
プルマン・スタンダードに4輛発注、自社手持ちから1輛抜擢、
そして残り1輛はACFに発注しました。
このACFへ発注された1輛が模型化された車輛です。この車輛
のみ製造時から台車間スカートが無いため編成に入っていると
すぐにわかります。また展望部扉の幅が他車よりも広いのが
特徴的です。
*展望側はダミーナックルが付いています。(連結:不可)私の
個人所有車はすべてうまく切り抜いて車体マウントにしたケーディ
ー連結器を通して回送時も再現出来るようにしています。
リバロッシ(AHM/Rivarossi)
 AHM(=American Hobby Manufacture)の金型を引き継ぎ、長期にわたり生産されました。一時期
アメリカ形部門の専売権をウォルサーズが持っていましたがリマ・グループになった後、倒産。
 英国型のホーンビー(Hornby)に買収されましたが、とにかく製品がなかなか出てきません。これらの
金型がどうなっているのやら…。
60フィート旧型客車(60ft Heavyweight Cars)
 荷物車及び座席車は現在も生産されているのでまとめて現役メーカーページにて解説しています。
72~80フィート旧型客車(72~80ft Heavyweight Cars)
72ft HW Baggage Car
*B&Oらしいです。新IHCと同様のため割愛します。
*Sorry, No Photo
72ft HW RPO Car
*これもB&OらしいですがこのタイプはGNにもいたはずです。
これも新IHCと同様のため割愛します。
*ちなみに見本写真の塗装は『NMRA Headquarter
Express』なる特別品で1981年、NMRAチャタヌーガ大会の
折、当時リバロッシの米国代理店をしていたAHMが発売した
アイテムです。
USRA Heavy 4-6-2、Baggage-RPO、Diner、Sleeper
×2、Observationで一組のようですが記念アイテムにも関わ
らずそれぞれ単体の箱で売られていたようです。
80ft HW Combine
ベース車:AT&SF Rider Car class 2602-2608
*IHC同様、サンタフェを選定しています。
実車解説はIHCの項で書いたので割愛します。
72ft HW Coach
SR Coach 1491-1504, 1506-1508, 1510
*『MORE CLASSIC TRAINS』に1397号写真が掲載されて
いました。
確かにサザン鉄道でクレセント・リミテッドに使用された車輛の
ようですが2トーングリーンで有名な1929年編成ではなく木造車
主体の1910年代の編成のようです。
80ft HW Diner
ベース車:AT&SF Diner class 1456-1463
*サンタフェの広窓食堂車です。コンバイン同様、裾の台枠が
見えているのがサンタフェ旧型客車の特徴です。サンタフェの
旧型車は後に屋根肩にエアコンダクトを付け、上段窓(調理室部
を除く)を埋めていることが多いので、その加工を行う手もあります。
またシャドー・ペイント化(=ステンレス車体風塗装)されている時期
もあります。
80ft HW 12-1 Sleeper
Pullman Plan 3410B, No Air Conditioning Duct
*ごく一般的なプルマンの旧型寝台車でも一大勢力を誇った
12-1、その中でも比較的輛数のまとまっていた3410Bクラスが
ベースです。ウォルサーズ製品が発売される前、米国プラ客車
ファンの間では、これをベースに自作窓枠またはニュー・イングランド
・レイル・サービス社のコンバージョン部品を用いて他のパターンに
改造する方が多く見られました。かく言う私もアマチュア時代に
12-1でも化粧室の窓パターンが異なる3410A、8-1-2、8-1-3、
6-1-4、10-1-2、6-6などを作りました…。
80ft HW Duplex Sleeper
ベース車:Eventide, Nocturne
*不思議な車種を選んだものです。この車輛、デュープレックス
寝台車の実験用に2輛試作された車輛がモデルになっています。
ペンシーやニューヘブン辺りにいたようです。近年『The Cars of
Pullman』にペンシー塗装のカラー写真が掲載されました。
*上写真が個室側、下写真が通路側です。
80ft HW Observation Car
ベース車:
AT&SF Cafe-Observation Car class 1513-1514
*これもサンタフェがベースです。裾に台枠が見えている表現が
されています。2輛共、デンバー(Denver)とラ・ファンタ
(La Junta)間のセンテニアル・ステート号及び別区間のオイル・
フライヤー号に運用されました。
 なお末期には2トーン・グレー塗装になっていて一部窓埋めを
行ったようです。
また一般運用終了後は保線用に改造されました。
72ft~85フィート流線形客車
(72ft-85ft Smoothside Streamliners)
 リバロッシのスムースサイド客車のベース車はPRR×4、UP×3、KCS×1から成り立っています。
72ft SS Baggage Car
ベース車:UP Storage Mail Car class(PS)
*台車中心位置が車端にずれていることを除けばそのものです。
これについては付いている台車のセンターがずれていることから
生じているのでオリジナルの中心穴に正しい中心穴を持つOSH
台車を持ってくれば正しい状態になります。
72ft SS RPO Car
ベース車:PRR RPO-Baggage Car class BM70nb
*ブロードウェイ・メイル・カーという愛称も付いた郵便・荷物車
です。モダン化改造された際に台車も流線形用に履き替えて
いるので合っています。
 ただし屋根上のベンチレーター位置が前後逆なので窓ガラスを
撤去して屋根を前後入換えると正しくなりますが各ドア上の
水切り位置を修正する必要があります。
 これは元々台車が車端に寄っているのが正しいです。
 ちなみにSP Daylight塗装車の屋根をHW Coachと交換する
とSP "San Joaquin Daylight"運用車のように見えます。(昔の
MR別冊から。)ただし実車は80フィート級ですが…。
85ft SS Coach
ベース車:KCS Coach for "Southern Belle"(PS #7432)
*『不思議な車輛選定の極み』とも言うべき車輛です。この車輛、
外から見ると一般的な広窓座席車にしか見えませんが背もたれ
をよく見てください。中央部少し右側の2枚の窓に背もたれが無い
窓があると思います。ここがこの車輛の謎を解く大きな鍵になって
います。ここには仕切りと共に線路と平行に配置されたラウンジ
シートが存在しているのです。
 そう、これは『偽装隔離座席車』とも言える車輛なのです。KCS
沿線は人種差別の根強い南部を控え、列車のデビュー時期も
1940年と未だ人種差別真っ最中。そのため乗車時に白人と黒人
を分けるために存在したのがディバイディッド・コーチ(隔離座席車)
です。KCSに限らずサンタフェのテキサス・チーフ号にも連結されて
いました。
 またC&Oの52席座席車が中央部を境に前後分かれているのも
おそらくこの影響かと思います。
*これがその証拠の室内装置
キット。中央左寄りに横向きの
椅子が一区画あるのがわかると
思います。
85ft SS Vista-Dome Car
ベース車:UP Dome-Coach class 7011-7015(PS)
*7000-7009も近いですがあちらはACF製、こちらはプルマン製
で増備時期等の関係上、若干異なります。
これも台車はOSHに変更すると実車どおりになります。
ただし他形式も含めて元台車の位置が正しいので中心穴は開け
直す必要があります。
元UP車と後述の10-6 Sleeperはウォルサーズ/リバロッシ末期に
窓、台車周りを中心に大幅に手が加えられました。
その後にドームダイナーが発売されるはずだったのですが…。
85ft SS Diner
ベース車:UP 48-Seat Diner class 4800-4816
*ウィンドシル・ヘッダーがないことを除けば、ほぼそのものですが
汎用性を持たせるために車端部にスカートを足しています。
85ft SS Roomette Sleeper
ベース車:PRR 10-6 Sleeper 8339-8342(ACF)
"Huron Rapids", etc.
*ペンシーがACFに4輛製造させた車輛がベースです。
85ft SS Duplex-Sleeper
ベース車:PRR 12-5 Duplex-Sleeper "~Brooks"シリーズ
*これもペンシーです。
*デュープレックス・スリーパーはHW、SS共に遂に室内装置が
販売されることはありませんでした。
ホーンビーへ吸収後、ニュルンベルグ・ショーにてUPビッグボーイと
共にUP客車のセットも発表はされたようで一時期ホーンビー
インターナショナルのサイトに見本写真も掲載されていましたが
現在は落ちているようです。
*上写真が個室側、下写真が通路側です。
*見本写真は私の仕様で台車を旧MDCのCommonwealthへ、
カプラーはJay-Beeのカプラーパッドにて車体マウントケーディー化
してあるためオリジナル状態ではありません。
85ft SS Observation Car
ベース車:PRR 2-1 Sleeper Observation Car
"Mountain View", "Tower View"
*ブロードウェイ・リミテッド号に使用された2輛がベースです。
ウォルサーズから精密な製品が発表された今としては無用の
アイテムとなりました。
 なお一部窓配置を変更すると近似の別のペンシー車になります。
*展望側の連結器はダミーナックルが付いています。(連結:
スケールナックルであれば可能)私の個人所有車はうまく切り抜いて
車体マウントしたケーディー連結器を付けて回送時も再現出来る
ようにしてあります。
*見本品は未塗装仕様です。写真でわかるとおりリバロッシ
(新IHCを含む)は屋根と窓が一体成型されています。

85ft 44-Seat Coach
ベース車:UP Coach class 5450
*ウォルサーズ/リバロッシ末期に発売されたUPセットに含まれて
いた座席車です。
85フィート・コルゲートサイド流線形客車
(85ft Corrugateside Streamliners)
 リバロッシのコルゲートサイド仕様は4車種のみで終わってしまいました。また室内装置の別売及び同梱
も行われませんでした。
 なお食堂車以外の車種は側面に乗降扉のある妻面にも貫通扉がモールドされてしまっているので
ヤスリ等で切り抜いて扉無し状態にすると、より実物に近くなります。
 これは他社の流線型客車全般に採用出来るディテールアップ方法です。
85ft CS Coach
ベース車:NYC 56-Seat Coach #2564-2569, David B. Hill,
etc. for "Empire State Express"(Budd)
*米国にも似たようなことをやっているサイトがいくつかあり、そこで
NYCと記載されていたものの車番までは特定されていなかった車輛
です。
実車は1941年秋にNYC向けに16輛製造され、6輛は車番、残り
(=エンパイヤー・ステート用)はすべて知事名のカーネームが付け
られました。
台車は台車側面にブレーキシリンダーが見えず、ブレーキシューも
無いようなのでディスクブレーキ仕様かと思われます。
*見本写真は室内装置を入れてありますが、これは新IHCが
発売していたSS/CSコーチ用で片やBudd製、片やプルマン製と
違いはあるものの偶然にも同じ56席タイプだったため、試しに当てて
みたらほぼピッタリ!車輛側の床板のリブを切ったり室内装置の
床板側を床板の窓押さえに合わせて切ったりしてなんとか収まり
ました。
85ft CS Diner
ベース車:NYC Grill-Diner 450-467(Budd)
*ウォルサーズから同形車が発売になった以上、無用の長物と
化してしまった車輛です。
この車輛、食堂部の車体中央寄りの大窓3枚分は『グリル・
セクション』という位置づけで椅子がロングシート・タイプに設置
されています。
なお製品にはキッチン部の煙突が表現されていない(コーチなど
と共用モールドのため)ので自作等で付けるべきです。
*見本品は私がe-bayにて落札したため前所有者が連結器を
ケーディーから発売されている台車マウント形に交換して
ありました。
*実はこの製品にもIHC製室内装置キットが入る事が判明
しました。(2016-04-14追記)
85ft CS Roomette
ベース車:NYC 10-6 Sleeper(Budd)
または
PRR-SAL 10-6 Sleeper for "Silver Meteor",etc.(Budd)
*サンタフェのパイン、UPのパシフィックによく似ていますが写真
中央より右側3枚の窓がちょうど窓一個分ずつ左にずれています。
(パイン、パシフィックは右ずれ。)幕板部は長い鉄道名を印刷
出来るように平滑になっているのでグリーン・マックスのコルゲート
シートなどを用いて中央部以外にコルゲーションを付け、中央部
の鉄道名の部分はプラ板で作成して貼ると、より実車に近くなり
ます。
また実車は時期によって台車間スカートの有無があります。
*見本品は連結器をJay-Beeのカプラーパッドを用いて
ケーディー30番代ポケット+46番のナックルに交換してあるため
オリジナルではありません。
85ft CS Observation Car
ベース車:Coach-Lounge-Observation Car
 for Reading(RDG) "Crusader"(Budd)
*これも戦前車からの車種選定でレディング鉄道のクルセーダー
号の座席・ラウンジ展望車です。展望部おでこ左右にある2連の
マーカーライトと窓配置が決め手です。
 デビュー当時は古い4-6-2をステンレスカバーで包んで流線
形化改造した蒸機が5輛編成を牽引していました。
 珍しいのは機関車の交換または方向転換だけで折り返しが
出来るよう、展望車-座席車-食堂車-座席車-展望車、という
編成だったことです。
 また蒸機のテンダー後部からはカバーが伸びていて客車を連結
すると展望部がスッポリ包み込まれてしまう構造になっていました。
なお外見上は同じサイズの広幅窓が並んでいるので座席展望車
に見えますが展望側台車部の窓2枚分が片列7席(=両側で14席)
のラウンジシートになっています。
 模型的には室内装置を作る際に窓配置を加工せずとも座席
展望車、座席・ラウンジ展望車、全室ラウンジ展望車、パーラー
展望車、パーラー・ラウンジ展望車、といったタイプに作成可能
ですがラウンジ室をバーカウンター付きにしようとすると窓埋めが
必要になるのでお勧めしません。
*見本品は前後連結器を上記10-6と同様に加工してあるため
オリジナルではありません。入替え機による回送作業を再現
出来るように展望側も連結可能に加工してあります。
 なお展望側の連結器はオリジナルはダミーナックルが付いていて
開口部ももっと小面積です。
*e-bayにて未加工品を新たに入手したので加工前に写真を
撮影してみました。カプラー部の開口量が異なるのがわかると
思います。
なおオリジナルのダミーカプラーのままでもケーディーのスケール
カプラーであれば多少バリ取りをすれば引っ掛けて連結する事は
可能です。